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19年ぶりの最下位にも、山本昌が見たドラゴンズへの光明

古巣・ドラゴンズの停滞。OB山本昌はなにを感じたのか。

■大野に伝えた「10勝10敗ではダメだ」の言葉

 

 今季最下位、4年連続Bクラスと低迷する中日ではありますが光明はあります。それは、投手陣です。

 キーマンはやはりエースの大野雄大投手でしょう。今季は7勝と悔しいシーズンを過ごしたでしょうが、2015年まで3年連続で2けた勝利をマークしています。ですが、いずれも勝率は5割そこそこ。私は彼に会うたびに、期待を込めて「いつまで経っても10勝10敗じゃだめだぞ。投手陣はお前が引っ張っていくんだぞ」と伝えています。
 そして、高卒ルーキーながら先発として2勝した昨年のドラフト1位の小笠原慎之介投手も、来季へ向けて実りあるシーズンだったはずです。かつてのエース、吉見一起投手が3番手、4番手としてローテーションに固定されるくらい、若手の選手たちには頑張ってもらいたい。

 中継ぎ陣は、今季、開幕から31試合連続無失点記録を樹立し、守護神に定着した田島慎二投手をはじめ、又吉克樹投手、祖父江大輔投手、岡田俊哉投手と、若手が着々と育ってきていますから、盤石の投手陣を形成できる可能性は大いにあります。

 来季から、森繁和さんが監督になります。強い中日をコーチとして支えてきた方なので、私自身、チームの再建を大いに期待しています。

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山本 昌

やまもと まさ

1965年8月11日、東京都生まれ。神奈川・日大藤沢高から83年秋のドラフト5位で中日ドラゴンズに入団。プロ5年目、88年の米国への野球留学をきっかけに飛躍し、同年8月プロ初勝利。以後はスクリューボールを武器に活躍する。93年に最多勝利、最優秀防御率のタイトルを獲得すると、翌94年には連続最多勝利と沢村賞に輝く。97年にも最多勝利。2006年9月16日対阪神戦でプロ野球史上最年長の41歳1カ月でノーヒットノーラン、08年8月4日の巨人戦で史上24人目となる通算200勝を樹立。通算581試合に登板し219勝165敗。


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